プロフィール・経歴

■寺町彰博(てらまち・あきひろ)氏
出来事
1951年 愛知県生まれ
1974年
(昭和49年)
慶応大学商学部卒
1974年 大隈鉄工所(現オークマ)入社
1975年 東邦精工(現THK)入社
1977年 甲府工場の初代工場長
1982年 取締役
1987年 常務
1994年 副社長
1997年 社長(当時45歳)

父の博氏は、先物取引失敗で上場会社を追われる

寺町博会長は技術面、経営面とも抜きんでたものを持っていた。しかし、先物取引失敗で自分がつくった上場会社を追われた。追われた会社とは同業で勝負した。証券会社とのトラブルで、ゴタゴタの中での交代となった。

彰博氏は大東製機社長などを歴任る

後継者となった寺町彰博社長は、すでに関係会社の経営を経験していた。THKでは初の量産工場である甲府工場の初代工場長を務めた。さらに、関係会社の上場会社、大東製機社長などを歴任した。

THKでは経営迅速化のための情報網整備や組織フラット化などの社内改革もリーダーとして取り組んできた。重責を課せられるたびに「トラブルがつきまとってきた」という。難局を乗り切るのが得意になった、

直動機器の国際市場が急成長

直動機器の国際市場は、1980年代後半の日本と同じで急成長した。海外市場の一層の開拓に急いで取り組む必要があった。国内では情報インフラ整備が進められた。それが需要の伸びにつながった。免震装置などの新しい分野も開拓した。

有言実行の勉強家

寺町彰博社長は、勉強家としても知られている。暇を見つけては経済関係の本を読む。信条は「有言実行」。言ったことは最後まで責任を持ってやり抜くタイプだと評価された。

「独善に走ってはいけない」と、バランス感覚も持っていた。月1~2回2時間プレーするテニスは大学時代から続けていたという。社長に就任した当時、ゴルフのハンディはオフィシャル21だった。